代表者コラム COCO KASHIKO ココ・かしこ

1人業務は活性化されず、好き嫌いや趣味の世界に偏ることがある

確定申告の時期がやってきましたね。
 

個人事業主の際はMFクラウドを利用していましたが
法人化してから顧問税理士に依頼しているので
経理入力管理が業務パッケージソフトに切り替わりました。
 

MFクラウドはアプリ感覚、そして視覚的な判断で使えましたし
カスタマイズも簡単、疑問点もAIチャットがすぐに答えてくれました。
それに慣れているため、カッチカチの業務パッケージソフトは正直すごく使いづらいです。
 
 

プラス・ココは10月決算のため第1期が早くも7ヶ月半で終了。
税理士からかなり分厚い決算報告ファイルを受け取りました。
パラパラめくると、なるほど。
決算確定後の最終段階で入出金伝票をまとめて印字出力するのですね。
 
 

以前の勤め先で、経理業務に就いたことがあります。
長年経理を担当し、定年退職される部長の引継ぎでした。
小さな会社でしたので経理も総務も1人が行います。
 
 

その頃は簿記2級程度の知識を持つだけで
経理の実務経験ゼロだったので
経理部長の指示通り業務を行っていました。
 

①入出金がある都度、伝票記入する
②伝票をもとに業務パッケージソフトに入力する
③伝票を科目ごとに仕分けしてファイリング
 
 

ちょっと待って・・。
これって①と③の作業、不要だったってことですよね?
だっていつでも業務パッケージソフトから印刷できる。
と今回のことで今さら気がつきました。
 
 

では経理部長がそれを知らなかったのか?
いいえ、決してそうではないと思います。
業務パッケージソフトを導入する際にその説明は受けたはずです。
けれど部長はその時、変化を拒否したのでしょう。
 
 

経理部長はよく、自分が美しくファイリングした伝票を
めくっては眺めて、を繰り返していました。
おそらくそれは経理部長にとって大切な作品だったのでしょうし
個人的な執着で長年続けてきた作業を手放せなかったのだと思います。
誰の監視や助言もない1人業務は活性化されず
好き嫌いや趣味の世界に偏ることがあります。
 
 

そして慣れない経理業務を引き継いだその頃の私は
それが果たして必要な業務なのか
業務パッケージソフトでできる作業ではないのか・・と
疑問に思うほどの経験値も、精神的な余裕もありませんでした。
フィールドが異なるだけで機転が利かなくなる。
余裕がなければ目の前のことで精一杯になり俯瞰的な視点を失う。
良い実体験となりました。
 
 

大手企業でグループ内1人システムとして奮起していた頃も
現在プラス・ココでシステム製作を依頼いただく取引先企業様でも
業務の自動化に対して現場スタッフから反発が起こることがあります。
 

変化には力を注げなくても、変化を止めることには力を注げる。
 

ですがもちろん変化に対して柔軟な方も多くおられ
そんな場面に出会うたび、こっそり感動しています。
 
 

長年、同じ従業員が同じ業務を行うと
活性化のチャンスを逸し続けることがあります。
その事例の1つ、そして教訓。
プラス・ココも今年は新陳代謝していきます。