7~8月はシステムの大詰め案件が重なって業務に集中していました。
そのため、ようやくこのセミナーについて綴ります。
広島県DX推進コミュニティ「経営者向けセミナー」
『ビジネスの成長に不可欠。リーダーが知っておくべきDXの進め方』
■登壇者
サイボウズ株式会社 代表取締役社長 青野慶久氏
株式会社FAプロダクツ 代表取締役会長 天野眞也氏
広島県 広島県知事 湯崎英彦氏
まずは、サイボウズ青野社長のお話で印象に残ったこと。
▼情勢▼
・アメリカはシステムに合わせて業務を変えていくが
日本は業務に合わせてシステム製作を委託する
・「IT人材」=日本は「IT企業」である
・2024年までには世界における業務システムの65%が
ノーコード/ローコードツールになる
▼DXのポイント▼
・スモールスタート
・伴走パートナーの活用
・デジタル活用人材を増やす
デジタイゼーション(単純なIT化)でも良いから
デジタルを使おうという人材を増やす
▼会場内からの質問▼
「kintoneを使ってはみたが、属人化し
かえって複雑なものになってしまった」
▼青野社長の回答▼
「体験の浅さや、他社の良い例を知らないため
システム構成を複雑化してしまう
伴走パートナーをつけることでそれをカバーでき
属人化を防ぐことができる」
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続いて、FAプロダクツ天野会長のお話で印象に残ったこと。
▼DXの進まない理由▼
・デジタルに精通した人材が社内にいない
・効果がわからないので投資できない
・そもそも何から始めたら良いのかわからない
・経営層や現場がデジタルに抵抗感がある
抵抗感についてはこのようにも語っておられました。
「プライベートでは得だから使うのに
仕事では変革リスクばかりが前に出る」
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最後に、湯崎県知事のお話で印象に残ったこと
※ちなみに広島県は(広島市もですが)kintoneの活用事例がある行政です。
湯崎県知事はkintone推しなので正直助かります(*^^*)
▼スモールスタートのすすめ▼
・小さな失敗をする覚悟が必要だし、小さな失敗を重ねたら良い
・失敗してもすぐ直せるものから始める
・コストが低いものから手を付ける
・kintoneのようなノーコード、ローコストなツールなら
リスクが小さいため失敗を恐れる必要がない
私個人としては、湯崎県知事のようなもともと起業家の方に
kintoneを認めていただけるのは誇らしいです。
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ここからは所感です。
このようなセミナーが増えてきたことで
「ノーコード/ローコード」「スモールスタート」
こういう言葉が少しずつ浸透してきました。
これからは「伴走」といった言葉が浸透するかもしれません。
これらは私にとっても外部環境の追い風です。
また「デジタイゼーション(単純なIT化)でも良い」という言葉。
これは私、本当にそう思います。
ネットニュースでもセミナーでも世の中はまるで
DXやデジタル化が企業に浸透しているかのように話されることがありますが
私の周りの中小企業や小規模事業者の多くは
デジタル化もままならないのが現状です。
いまのIT導入支援は大企業向けのシステム導入が多い。
費用の補助はあっても、スモールスタートとは言えない。
なんなら機能の持て余しや運用コストで持続可能にならないことも。
kintone単体では「カスタマイズシステム」とされるので
ほかツール導入とセットでなければ支援対象にならない。
当然ExcelシステムもカスタマイズだからNGです。
けれど本当に中小企業の業務改善・DX・IT化を望むなら
スモールスタートできて、必要な機能のみが盛り込まれて
運用もローコストで持続可能なノーコードのカスタムツール。
kintoneによるスモールDX、ExcelシステムによるIT化にこそ
IT導入支援、小規模事業者持続化補助金、各自治体の制度などで
しっかりバックアップする必要があるのではないでしょうか?
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広島県のDX推進サイト「広島県DX推進コミュニティ」には
【DXで実現する広島の未来】に私のインタビュー記事が掲載されています。
https://hiroshima-dx.jp/pages/204/